病院の食事って、栄養はあるけれど、どうしても味気なく感じてしまうことがあります。
ましてや、体が痛かったり、気持ちが沈んでいたりすると、 「食べなきゃ」と思っても、なかなか喉を通らないものです。
今、入院中の娘もまさにそんな状態でした。
食欲がなく、食事を見ても箸が進まない。
それでも、「食べないと体力が落ちるのはわかってる」と、 葛藤しながら過ごしていたようで、きっと本当に辛かったと思います。
だから今日、面会のときに、富子のちゃぶ台レシピのひとつ—— **「ごぼうの漬物」**を持っていきました。
お腹が空いてるわけじゃなくても、 「ちょっと食べてみようかな」って思えるようなものを届けたくて。
そしたら、あとで娘からLINEが届いて——
「泣き出しそうなくらい美味しかった!」
その言葉を読んだ瞬間、もう涙が出そうになりました。
食べたくても食べられなかった白ごはんを、 「完食したよ」と伝えてくれた娘の気持ち。
それは単なる“味”の感想じゃなくて、 “届いたよ”っていうメッセージだったんだと思います。
誰かを想って作った食べものは、 きっとその気持ちごと、相手の中に染み込んでいくんですね。
今日、娘に届けられたのは、 ごぼうの漬物という小さなおかずだったけれど
私にとっては、大きな、大きな一歩になりました。
ありがとうね。 今日もちゃぶ台に、ちいさな奇跡がありました。
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